ーーーーーーーーーーーーーー
等級別総合原価計算
ーーーーーーーーーーーーーー
等級別総合原価計算は、工場全体で一種類の製品を製造していますが、1級製品、2級製品、3級製品のように級別製品が出来上がる場合に採用される原価計算です。
例えば清涼飲料水を製造している工場で2リットル、1,5リットル、1リットルのペットボトルに詰めているような場合に適しています。
まず清涼飲料水の原価は工場全体でいくらか計算し、次に下のような表に従って級別に原価を按分します。
今回の場合、各級は容積によって分けられますので、容積の比を等価係数とします。1級製品を2とすれば、2級製品は1.5、3級製品は1となりますね。
ところがこの比で原価を按分すると正しくありません。なぜならそれぞれの級の製造個数が異なるからです。
そこで等価係数に製造個数を掛けて積数とします。そして原価の合計を積数の合計で割ります。すると積数1あたりの原価が求まりますので、それへ各級の積数を掛け合わせてそれぞれの級の原価とします。
ここで注意すべきことは、各級の単価を求める際に、積数で割るのではなく、製造個数で割るということです。
では、例題です。
容積 等価係数 製造個数 積数 製造原価 単価
1級製品 2ℓ 2 1,000 2,000 400,000 @¥400
2級製品 1.5ℓ 1.5 3,000 4,500 900,000 @¥300
3級製品 1ℓ 1 4,000 4,000 800,000 @¥200
合計 10,500 2,100,000
計算
製造原価合計➗積数合計🟰1積数あたりの原価
2,100,000 ➗ 10,500🟰 @¥200
1積数あたりの原価✖️積数🟰各級の製造原価
1級製品 @¥200✖️2,000🟰400,000
2級製品 @¥200✖️4,500🟰900,000
3級製品 @¥200✖️4,000🟰800,000
仕訳
1級製品 400,000 / 仕掛品 2,100,000
2級製品 900,000
3級製品 800,000

  
  
  
  
コメント